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OperationX × MG — Requirements
媒体運用自動化プロジェクト 要件定義書
VOL. PJ02 / 2026
Distribution — 経営層
Date — 2026.05.10
Requirements Specification

事故ゼロを最優先に、
段階的に自動化する。

本書は、株式会社MG向け媒体運用自動化プロジェクト(PJ02)の要件定義をまとめたものです。経営層意思決定の前提として、ビジネス要求・機能要件・非機能要件・制約条件・スコープ外項目を整理しています。Step 1(全件人間承認)から Step 2(ハイブリッド)への段階的移行を前提とした構造です。

Contents
§ 01ビジネス要求 § 02機能要件 § 03非機能要件 § 04制約条件 § 05対象外 § 063ヶ月ロードマップ
§ 01

ビジネス要求

経営層から本プロジェクトに対して期待される事業上の要求。優先度 P0 は本プロジェクトの根本目的、P1 は次期以降の発展前提。

ID 要求内容 優先度
BR-01 月5,000件規模の求人更新(4媒体・80アカウント)を、人間の目視を残したまま機械化する P0
BR-02 「事故ゼロ」を最優先(媒体BAN・職安法違反・ブランド毀損の同時抑止) P0
BR-03 既存事務員15〜17名相当の作業を1〜2名で運用可能にし、解放された人員を本業へ再配置する P0
BR-04 Step 1(全件人間承認)→ Step 2(ハイブリッド)→ Step 3(自動承認+人間監視)の段階的自動化 P0
BR-05 媒体・アカウント拡大時にコストが線形に増えない構造を作る P1
BR-06 運用安定後の内製化(社内引き継ぎ)を可能にする設計 P1
§ 02

機能要件

システムが提供すべき機能の具体的な仕様。Step 1(全件人間承認)の運用に必要な機能と、Step 2(ハイブリッド)への移行で追加する機能を分けて記載。各機能の実装月は個別に表示。

Step 1(全件人間承認)の機能要件

ID 機能 受入基準 実装月
FR-01 各媒体(Engage/Indeed等)への接続部品 Engage / Indeed / Jobole / 第4媒体に対応。共通IFで差し替え可能な構造 1〜2ヶ月目
FR-02 求人非公開→AIリライト→人間承認→再公開のパイプライン 全件で人間承認を経て動作。人間承認なしには再公開しない 1ヶ月目
FR-03 レビュー画面(Before/After差分・3ボタン操作) 承認/却下/修正の3ボタン、キーボードショートカット対応、1件45秒以内で処理可能 1ヶ月目
FR-04 リスクフラグ自動検出(数値変化) 給与・年休・勤務時間等の数値差分を検出。検出時は信頼度を強制低下 1ヶ月目
FR-05 リスクフラグ自動検出(企業情報) 企業名・住所・URL・事業概要の改変を検出。一致しない場合は赤フラグ 1ヶ月目
FR-06 リスクフラグ自動検出(禁止表現) 職安法違反語句・差別表現・誇大広告を検出(禁止語句リストとAIによる文脈判定の組み合わせ)。1〜2ヶ月目は人間レビューで担保、3ヶ月目で自動検出を追加 3ヶ月目
FR-07 BAN兆候監視・アカウントヘルス基本表示 ログイン失敗率・応答異常で警告。閾値超過時に当該アカウントを自動スキップ。2ヶ月目でアカウント別ヘルスの基本表示を追加(詳細監視はFR-16) 1〜2ヶ月目
FR-08 緊急停止ボタン(3粒度) 全停止/媒体単位/アカウント単位で即時停止可能 1〜2ヶ月目
FR-09 監査ログ(全操作の永続記録) 生成・承認・却下・修正・公開・BAN検知の全操作をS3に記録 1ヶ月目
FR-10 信頼度スコア(決定論ルール版) リスクフラグ結果から0.0-1.0で算出。Step 2で過去データから自動学習する方式へ差し替え可能な構造 1ヶ月目
FR-11 認証(Googleアカウント認証・社内ドメイン限定) 社内ドメインのGoogleアカウントを持つ利用者のみアクセス可能 1ヶ月目
FR-15a フィルタタブ(警告あり・低信頼度) レビューキューを警告・信頼度で絞り込み可能。Step 1のレビュー画面拡張 2ヶ月目

Step 2(ハイブリッド)への移行で追加する機能要件

ID 機能 受入基準 実装月
FR-12 信頼度ベース自動承認 閾値(初期0.9)以上は人間レビューをスキップして自動再公開。閾値は運用しながら段階的に下げる 3ヶ月目
FR-13 リスクフラグ自動検出(表現強化) 「【急募】」等の煽り表現や強調表現の追加を検出 3ヶ月目
FR-14 自動承認閾値の運用調整UI 閾値を運用しながら段階的に調整できる管理画面 3ヶ月目
FR-15b フィルタタブ拡張(自動承認候補・却下済) 自動承認運用を支援するフィルタ。Step 2移行時に必要 3ヶ月目
FR-16 アカウントヘルス詳細監視 ログイン失敗率・応答時間・処理ペースを時系列で可視化。基本監視(FR-07)の上に重ねる詳細版 運用フェーズ
§ 03

非機能要件

機能ではなく品質・運用・セキュリティに関する要件。事故ゼロを実現する設計上の約束事項。

ID 区分 要件
NFR-01 可用性 レビュー画面 99%稼働(夜間メンテ・例外時を除く)
NFR-02 セキュリティ 媒体アカウント情報は専用の暗号化保管庫で管理。平文保存禁止
NFR-03 コンプライアンス 媒体利用規約のグレーゾーン認識のもと、操作にランダムウェイト4〜10秒・媒体間で操作分散・人間承認を必須化
NFR-04 拡張性 アカウント数を80→200に増やしても改修不要な構造。媒体追加もアダプタ層差し替えで対応
NFR-05 データ保管 監査ログ・リライト履歴を1年間S3保管。コンプライアンス対応のため
NFR-06 観測性 エラー・BAN兆候・承認率をダッシュボードでリアルタイム可視化
NFR-07 責任分界 「AIが勝手に公開した」ではなく「人間が承認して公開した」が成立する構造(全件人間承認による責任明確化)
§ 04

制約条件

本プロジェクトに対する事業上・技術上の制約。設計判断の前提条件。

CT-01 媒体側の利用規約はグレーゾーン。月数件のBAN発生を織り込んだ運用設計が必要
CT-02 媒体側が外部連携機能を提供していない。ブラウザを自動操作する仕組みが前提
CT-03 Engageは「非公開→再公開」で新着扱い。コンテンツ差分更新は不要
CT-04 求職者対応はLINE主体。HubSpotはコンタクト管理用途のみ
§ 05

対象外

本プロジェクトでは取り扱わない領域。対応する場合は別プロジェクトとして切り出し、契約・スコープを別建てとする。

OOS-01 サーカスからの求人取り込み自動化 別プロジェクトとして切り出し(PJ03候補)
OOS-02 LINE→公式アカウント移行 クライアント側のオペレーション整備課題
OOS-03 SNS広告クリエイティブ生成 協力会社が外注で対応中
OOS-04 HubSpot連携(求人提案メール自動化等) LINE主体のオペレーションのため不要
OOS-05 媒体APIによる正規連携 媒体側が外部連携機能を提供していないため実現不可
OOS-06 完全内製化(実装移管) 運用安定後の引き継ぎフェーズで対応
§ 06

3ヶ月ロードマップ

3ヶ月単位の契約内で、初月実用稼働 → 全媒体展開 → Step 2 準備 の順で価値を積み上げる構成。各月のゴール・スコープ・想定工数を明示する。

契約期間(時間軸) 自動化レベル(Step軸)
1ヶ月目 Step 1 立ち上げ(実用MVP稼働)
2ヶ月目 Step 1 完成(4媒体・80アカウント全展開)
3ヶ月目 Step 2 準備・試験運用開始
4ヶ月目以降 Step 2 本格運用 → 後に Step 3 を検討
ゴール 主スコープ 想定工数
1ヶ月目 実用MVP稼働
Engage 1アカウントで本番運用開始
パイプライン本体(非公開→AIリライト→人間承認→再公開)/レビューUI(Before/After差分・3ボタン)/リスクフラグ自動検出(数値変化・企業情報)/緊急停止(全停止)/監査ログS3記録/Googleアカウント認証/信頼度スコア(決定論ルール) 40〜50h
2ヶ月目 Step 1 基盤完成
4媒体・80アカウント全展開
各媒体への接続部品の拡張(Indeed / Jobole / 第4媒体追加)/80アカウント横展開/フィルタタブ(警告あり・低信頼度)/緊急停止(媒体・アカウント単位)/BAN兆候監視の精緻化/アカウントヘルス基本表示 32h
3ヶ月目 Step 2 準備完了
禁止表現検出 + 自動承認試験運用
リスクフラグ自動検出「禁止表現」追加(職安法・差別表現・誇大広告/禁止語句リストとAIによる文脈判定の組み合わせ)/リスクフラグ「表現強化」自動検出追加/信頼度スコアを過去データから自動学習する方式へ移行/自動承認の段階リリース(10%→50%→100%)/監査ログ閲覧画面/フィルタタブ拡張(自動承認候補・却下済) 32h

※ 1ヶ月目は構築集中フェーズのため月32h契約に対し8〜18h程度の超過想定(時給単価で別途精算)。2ヶ月目〜3ヶ月目は月32h契約内で吸収。
※ 1〜2ヶ月目は禁止表現の自動検出を持たないため、人間レビューで職安法違反・差別表現を担保する運用。3ヶ月目で自動検出に切り替え。

段階移行プランの全体観

本プロジェクトは Step 1(全件人間承認)→ Step 2(ハイブリッド)→ Step 3(自動承認+人間監視)の3段階で自動化率を引き上げる。各Stepの移行判断は評価指標(誤承認率・BAN発生数・品質スコア)に基づく。

フェーズ 稼働形態 レビュー方針 期間
Step 1 全件人間承認 AIリライト → 人間が1件ずつ承認 → 再公開。事故の芽を完全に抑え込む 1ヶ月目立ち上げ → 2ヶ月目完成 → 以降も継続稼働
Step 2 ハイブリッド(人間承認+自動承認の併用) 高信頼度は自動承認、低信頼度のみ人間レビュー。閾値を運用しながら下げていく 3ヶ月目試験運用 → 4ヶ月目以降本格運用
Step 3 自動承認+人間監視 全自動実行、ダッシュボードで監視、異常検知時に介入 将来検討